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電子契約11分で読める
著者: BlueAI編集部
平原尚樹
監修: 平原尚樹

株式会社BlueAI 代表取締役CEO / ソフトウェアエンジニア / プロダクトエンジニア / Google Cloud Architect / 元AIスタートアップ(Doorkel)

監修: 酒井歩乃加

早稲田大学文化構想学部卒業 / フリーランスライター・編集者 / SEO・取材記事

電子帳簿保存法とは?2024年義務化への対応方法

電子帳簿保存法(電帳法)は、国税関係の帳簿・書類を電子データで保存するためのルールを定めた法律です。2024年1月から、メール等で受け取った請求書・領収書などの電子データ保存が完全義務化されました。

「何をどう保存すればよいのか」が分かりにくいこの法律について、3つの区分と実務対応を解説します。

電子帳簿保存法の3つの区分

1. 電子帳簿等保存(任意)

会計ソフトで作成した帳簿や、PCで作成した請求書の控えを電子データのまま保存する区分です。

対象: 自社で作成した帳簿・書類 義務/任意: 任意(紙で出力して保存してもよい) メリット: 過少申告加算税の軽減措置(優良な電子帳簿の場合、5%軽減)

2. スキャナ保存(任意)

紙で受け取った請求書・領収書をスキャンして電子保存する区分です。

対象: 取引先から紙で受け取った書類 義務/任意: 任意(紙のまま保存してもよい) メリット: 紙の保管スペースが不要、検索性が向上

3. 電子取引データ保存(義務)

メール・クラウドサービス等で受け取った取引データを電子データのまま保存する区分です。

対象: 電子的に授受した取引情報(メール添付PDF、EDI、クラウドサービスなど) 義務/任意: 2024年1月から義務化 ペナルティ: 要件を満たさない保存は、青色申告の取消しリスクあり

電子取引データ保存の要件

真実性の確保(4つの方法から選択)

方法内容導入しやすさ
タイムスタンプ付きデータの受領相手方がタイムスタンプを付与相手方に依存
自社でタイムスタンプを付与受領後速やかにタイムスタンプ付与システム導入が必要
訂正削除の履歴管理システム訂正・削除の履歴が残るシステムシステム導入が必要
事務処理規程の策定社内ルールで管理最も手軽

中小企業へのおすすめ: まずは「事務処理規程の策定」で対応し、システム導入を並行して進める方法が現実的です。

検索要件

以下の3項目で検索できる必要があります。

  • 取引年月日: 日付の範囲指定検索も必要
  • 取引金額: 金額の範囲指定検索も必要
  • 取引先名: 取引先名での検索

検索要件の免除

以下の条件を満たす場合、検索要件が免除されます。

  • 基準期間の売上高が5,000万円以下
  • 税務調査時に電子データをダウンロードできる状態にしている
  • 電子データを日付・取引先ごとに整理したフォルダで管理

対応方法(具体的な実務)

パターン1: 最小限の対応(小規模企業向け)

対象: 売上5,000万円以下、電子取引が少ない企業

  1. 事務処理規程を策定(国税庁のサンプルを参考に作成)
  2. フォルダで管理: 2024年/01月/取引先名_請求書_100000円.pdf のように整理
  3. ダウンロード対応: 税務調査時にデータを提供できる状態を維持

パターン2: クラウドストレージ活用

対象: 中規模企業

  1. Google Drive / OneDrive 等に保存
  2. ファイル名に「日付_取引先_金額」を含める命名規則を設定
  3. タイムスタンプは事務処理規程で代替

パターン3: 専用システム導入

対象: 大規模企業、取引量が多い企業

  1. 電子帳簿保存法対応のクラウドサービスを導入
  2. タイムスタンプの自動付与
  3. AI-OCRによるメタデータの自動入力
  4. 検索要件の自動対応
  5. JIIMA認証サービスで法令適合を確保

スキャナ保存の実務

対象書類

  • 請求書、領収書、見積書、注文書、納品書
  • 3万円未満の少額書類(重要度の低い書類として簡易な要件)

保存要件

要件内容
入力期間受領後速やかに(最長約2か月+7営業日以内)
解像度200dpi以上
階調カラー(一般書類は白黒可)
タイムスタンプ入力期間内に付与
ヴァージョン管理訂正・削除の履歴管理
入力者情報誰がスキャンしたかの記録
検索機能日付・金額・取引先で検索可能

スキャナ保存のメリット

  • 紙の原本を廃棄可能(スキャナ保存の要件を満たした場合)
  • 保管スペースの削減
  • 検索による業務効率化

よくある質問

メールで受け取ったPDFを印刷して保管すればよい?

いいえ。2024年1月からは、電子データのまま保存する必要があります。印刷して保管するだけでは法令違反となります。

過去のデータも電子保存が必要?

2024年1月以降に受け取った電子取引データが対象です。過去のデータの遡及適用はありません。

罰則はある?

直接的な罰則はありませんが、保存要件を満たさない場合、青色申告の承認が取り消されるリスクがあります。また、仕入税額控除が認められなくなる可能性もあります。

紙と電子の両方で保存すべき?

電子取引データは電子のみの保存で問題ありません。スキャナ保存した書類は、スキャナ保存の要件を満たしていれば紙の原本を廃棄できます。

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まとめ

電子帳簿保存法の対応は、企業規模に応じた方法で進めましょう。小規模企業は事務処理規程の策定から、中規模以上はクラウドサービスの導入が効率的です。義務化されている電子取引データ保存への対応を最優先で進めてください。

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